サンビオティック体験記

福岡式高設ベンチのイチゴ栽培 増収事例

イチゴ栽培で近年増えてきた高設ベンチ方式。

サンビオティック農業に取り組まれる農家さんの中にも、結構いらっしゃるなぁ、という印象があります。
やはり、イチゴ栽培での一番の苦労は腰が痛いことでしょうか。

その点、この高設方式では、管理も収穫もとても楽です。

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それに、この福岡式と言われるこのベンチでは、日照時間も確保できるうえ、植栽本数も多く、とてもメリットの大きい栽培方式です。

高設栽培の悩みとは

しかし、高設栽培で多い悩みの一つが、土作りがやりにくく、天候に左右されやすい。。。ということではないでしょうか。
通常の土耕栽培では、土作りをしっかり行うことも可能ですし、根域が広い分一株当たりの収量も、また品質もしっかりとしたものをとることが可能です。しかし、ベンチの場合は根域は限られており、管理は液肥中心となります。
日照不足時には樹勢低下や着色不良、味の低下を招くことも多々あります。
品質、収量が安定しないのが悩み、という方も多いようです。

長崎県での試験事例

長崎県で福岡式の高設栽培に取り組んでおられる、Mさんの圃場をご紹介します。
Mさんは、これまで高設栽培のメリットをなかなか生かしきれず、悩んでいました。
たくさんの資材や、やり方を試し試行錯誤の連続でした。

そこで、すこしでも良くなればと、知人の紹介でサンビオティックに取り組んでいただきました。

元肥に発酵リン酸有機肥料の鈴成を5袋/10a混和し、菌力アップ3L/10aを毎週潅水しています。
さらに、コーソゴールドも随時潅水使用しています。

イチゴが過去最高の状態に!

しばらくたった頃おじゃましてみると、ハウスに入るなり、まさに圧巻!!

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ところ狭しと植えられた苗のボリューム感がすごい!

「うわー、これはすごいですね!」

葉には光沢があり、切り込みが深く、舟底型の素晴らしい状態です。これは、発根も良く、コーソゴールドも効いてるな、という感じです。

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農薬もほとんど使っていないのでしょう。ミツバチが良く飛び回っていて、果形もよく揃っています
一粒拝借して食べてみました。。。

「うまいっ!!」

味も香りも申し分ありません。

高設栽培にも微生物の力

初めてのサンビオティックも、使ってみるともう手放せなくなります。なぜか調子がいいんですね。

これまで試行錯誤してきた農家さんの技術とサンビオティックがあいまって、この年は過去最高の状態とのこと。
なにしろ、これだけの密植栽培でも、しっかりと発根をさせ、アミノ酸やリン酸を吸収させていることが成功の秘訣です。土は少なくても、根作りは出来るんですね。
これが、微生物の力です。高設栽培では、培地の種類によって微生物の定着性が変わります。
ロックウールなどの無機質なものより、樹皮バークや培土の方が菌力アップとの相性は良いようです。
また、土も有機物も少ない環境の場合は、純正木酢液を併用するなどして、微生物の活性を意識した方が良いです。
高設栽培に取り組まれている皆さんは、ぜひ参考になさってください。