ノウハウ手帳

(促成栽培)トマト・ナス・ピーマン栽培マニュアル

育苗

5〜8月 育苗期

商品名10a施用量・倍率施用方法
育苗培土(市販)必要量混和
鈴成培土に対して5%

備考
播種または鉢上げする場合の培土には、病気に強く、花芽分化しやすい苗を作るため、鈴成を培土に5%混和します。
有機質の少ない培土の場合は、五穀堆肥を10%混和します。上記混和後2週間程度おくと、良くなじみます。

商品名10a施用量・倍率施用方法
菌力アップ200倍希釈7日おき潅水
(4回以上)
コーソゴールド500倍希釈

備考
上記の希釈倍率は、ポット育苗の場合です。
セルトレー育苗の場合は、根鉢が巻きすぎ、老化または肥料欠乏になりやすいため、菌力アップは500倍希釈と薄めに行います。

商品名10a施用量・倍率施用方法
コーソゴールド500倍希釈葉面散布
(7〜10日おき)

備考
花芽分化促進となります。
防除の際、農薬とコーソゴールドを混用して散布すると良いです。

本圃の土づくり

ワンポイントアドバイス!
本圃の土づくりが成功の決め手です。さらに健全な土づくりをするため、有機物を入れて微生物相を作ります。
土づくりのプログラムとしてお勧めします。もちろん、省略は可能です。

5月下旬(収穫終了次第) 緑肥栽培

商品名10a施用量・倍率施用方法
菌力アップ5L全面散布
緑肥種子
(クロタラリア、ギニアグラス、
ソルゴーなど)
3〜5kg

備考
地力の回復、塩類の除去、センチュウ対策、土づくりのため緑肥栽培を組み込むと、土が健全となり収量が増加します。
5月下旬、収穫終了後速やかに、トマト残渣や前作残渣をすき込み耕耘し、緑肥種子と菌力アップを散布します。(病害発生時は、すき込まずに圃場外へ持ち出し処分する。)
緑肥が生育し、約2ヵ月後にはすき込み、太陽熱消毒処理に移行します。

7月下旬 太陽熱消毒(養生処理)

商品名10a施用量・倍率施用方法
菌力アップ10L全面散布
有機物
(バーク堆肥、裁断わら、もみ殻、米ぬか、ふすまなど)
2〜3t

備考
太陽熱消毒(養生処理)は、薬剤消毒に比べ安全で低コストなうえ、有用微生物を増やすため土づくりにもなる経済メリットが大きい方法です。
菌力アップを使用すると、温度上昇しやすくなるため、消毒効果が高まり、また土壌団粒化を促進します。処理の具体的方法は、別途、「太陽熱消毒処理(養生処理)マニュアル」をご参照ください。

本圃(元肥〜収穫期)

7〜8月 本圃準備(元肥)

商品名10a施用量・倍率施用方法
五穀堆肥50袋土壌混和
有機百倍8〜10袋
鈴成10袋

備考
あらかじめ土壌分析に応じて、pH、石灰、苦土などを施用しておきます。
その後、2〜3t程度バーク堆肥などの堆肥を施用します。(五穀堆肥の場合は50袋)
前作で土壌病害が発生した圃場である場合は、「かにキング〜」20袋/10aを追加して混和します。
薬剤にて土壌消毒する場合は、消毒後に必ず菌力アップ10Lを潅水します。
元肥の有機百倍は、マッスルモンスターに置き替えてもよいです。

9月〜 定植期〜初期生育

商品名10a施用量・倍率施用方法
菌力アップ5L5〜7日おきに潅水
(4回以上)
コーソゴールド2kg
純正木酢液2L

備考
定植直後は活着促進のため、株元潅水で菌力アップ200倍希釈を1日おきに施用すると良い。
活着後は、初期生育のため上記の通り。希釈水量は1t程度、十分にしみわたる量を施用する。
農薬散布時には、コーソゴールド500倍、純正木酢液1000倍を混合散布すると、病害予防、花芽促進等に良いです。

11月中旬〜5月 生長期〜収穫期

収量アップ

※ここがポイント!

商品名10a施用量・倍率施用方法
菌力アップ5L7日おきに潅水
(1〜2tの水で希釈)
糖力アップ5〜10kg
コーソゴールド2〜3kg

備考
収穫期間を通じて発根作用を停滞させないことが重要。
そのため、菌力アップは年内、および春先は必ず施用する。(春先のセンチュウ被害対策にもなります。)
糖力アップは収量アップ、成り疲れ防止で3番花の開花から潅水はじめ、着果負担を見ながら継続する。
成り疲れがひどい場合や、曇天・低温が続く場合は、3〜5日おきにするなど、糖力アップを増やして対応する。
コーソゴールドは、食味・品質向上、病害予防。潅水の間隔や量は、生育を見てその都度調整します。

花芽・品質向上

商品名10a施用量・倍率施用方法
コーソゴールド500倍希釈(水量150L)7日おきに葉面散布
本気Ca(マジカル)1000倍希釈(水量150L)

備考
リン酸と植物酵素、カルシウムを吸収し、玉肥大、食味の向上、軟果防止、尻腐れ予防に効果的です。
味に深みを出すため、本格にがり1000倍の混合もよいです。

12月 追肥

商品名10a施用量・倍率施用方法
有機百倍5袋畝肩〜畝下
(通路に施用)
鈴成(粉末)5袋

備考
なり込みが多い場合は、追肥をして肥料切れを防止する。
窒素、リン酸、カルシウムの供給。

病害時(随時)

フザリウム、青枯病、萎凋病、
センチュウなど

商品名10a施用量・倍率施用方法
菌力アップ10L潅水(水1t)
3日おき4回以上
純正木酢液500倍希釈

備考
土壌病害は、必ず初期症状で発見し対応する。
適用薬剤があれば、殺菌剤等を使用したのち、菌力アップ・純正木酢液で病害の蔓延・拡大のリスクに対応する。
ネコブセンチュウの場合は、糖力アップ5Lを混用する。
青枯病の場合は、本気Ca(マジカル)1000倍希釈を併用する。
3日おき4回潅水が終了したら、使用量を半分にして、7日おきに潅水を継続する。

病害、虫害の対応(うどんこ等)

商品名10a施用量・倍率施用方法
コーソゴールド500倍希釈(水量150L)3〜4日おきに葉面散布(5回)
純正木酢液500倍希釈(水量150L)

備考
殺菌剤を併用し、葉面散布します。本格にがり1000倍を併用するとなおよい。
にがり、木酢は細胞壁や繊維質を強化し、コーソゴールドは光合成を向上させ、耐病性を高めます。

注意点

  • 糖力アップは、点滴潅水、ドリップ潅水では詰まりますので使用をお控えください。
  • 地域、作型によって、時期が異なると思いますので、生育ステージで判断してください。
  • 可能であれば、土壌診断を実施し、データに基づいて施肥設計を行うことをお勧めします。
  • 品種や土壌条件等によって、施肥量は加減してください。