特定農薬 高酸度食酢「イーオス」(酢酸15%)20リットル

サトウキビを原料としたアルコールを、酢酸菌により醸造発酵した高酸度酢酸(食酢)です。通常市販されている食酢(米酢、穀物酢、リンゴ酢など)は、酸度4.2~5.0%ですが、本商品は酸度15.0%と大変高濃度(約3倍)で、効果、経済性の高い商品です。
食酢は、特定農薬(特定防除資材)に指定され、原材料の安全性が高く、かつ病害虫の防除資材としての使用が認められた農業資材(バイオスティミュラント)です。酢酸には、植物の免疫力を高める作用があり、病害虫の防除や予防のほか、日照不足や高温・乾燥時の対策、成り疲れや根腐れなどの場合にもご活用いただけます。
純粋な酢酸ですので、他のアミノ酸肥料やカルシウム肥料との併用や、ストチューなどの手作り資材にもご利用いただけます。

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資材の種類 特定農薬(特定防除資材)
高酸度食酢「イーオス」(酢酸15%)20リットル
容量 20リットル
価格(税込) 4,290円
性状 無色透明の液体(刺激臭あり)
肥料成分 なし
主な内容 酢酸15%(サトウキビアルコール由来)

特定農薬 高酸度食酢「イーオス」(酢酸15%)の特長

一般の食酢より3倍以上も高濃度!だからたっぷり使えます。

この商品は、九州・福岡の老舗こだわり酢造所「マルボシ酢」製の高酸度食酢です。サトウキビから作られたアルコールを、酢酸発酵させ、高品質・効率的に製造した食酢です。九州ではドレッシングや酢の物、様々なお料理に愛されている食酢メーカーが、農業資材のために低価格での供給に協力してくれました。

食酢は、農薬取締法により、その安全性と植物への病害虫防除効果が認められた「特定農薬」という分類で、農業への利用が認められています。特定農薬は、特定防除資材とも言いますが、エチレンや電解次亜塩素酸水、重曹などとならんで、現在5品目しか認められていません。様々な資材や商品がある中で、まだ5品目しか認められておらず、食酢がその中の1つであるということは、それだけ信頼性、利用度が高いという事の証でもあります。

食酢は、潅水や葉面散布などで、水に希釈するだけで簡単にご利用いただけます。家庭菜園の方から、プロの農家まで、日常的に気軽に使える資材として常備されてはいかがでしょうか。

また、近年では化学合成除草剤の代替品として、食酢を除草剤として販売するホームセンターや肥料店なども増えてきました。小面積であれば、自然に優しい除草剤としてのご利用も、便利だと思います。

※殺菌作用があるため、菌力アップとの混用は、希釈倍率(濃度)にご注意ください。

食酢(酢酸)による植物への作用

酢酸は優秀な殺菌剤

マヨネーズやドレッシングが、常温保存でもかなり賞味期限が長いのは、ご存じのことと思います。腐れやすい魚を酢で締めることで腐れにくくした保存食「しめ鯖」や、ピクルス、らっきょうなどの「酢漬け」にも、お酢が使われています。

これは、食酢の殺菌作用が非常に優れているからです。酢酸は、有機酸の中でも、最も殺菌作用、静菌作用が高いことで有名です。同じ有機酸でも、塩酸や、クエン酸、リンゴ酸、乳酸などにも殺菌作用がありますが、たとえばサルモネラ菌の殺菌作用でみると、これらはpH4.0以下くらいでなければ、殺菌できません。

しかし、酢酸の場合はpH5.0程度でもサルモネラ菌の殺菌作用があります。有機酸の中でも、より弱い酸で、殺菌、静菌作用があるのは、酢酸の特徴だと言えます。

そのため、植物には優しく、そしてしっかりと殺菌できるという意味で、安全性、また防除効果が認められ特定農薬に指定されているわけです。有機栽培が難しいと言われるリンゴを、完全無農薬で育てたという『奇跡のりんご』も、食酢を使い始めて、無農薬栽培がうまくいったというのは有名な逸話ですね。

食酢の防除については、研究機関により研究されています。以下に、防除効果が認められた論文資料を挙げてみましょう。

りんご 食酢(酸度15%)100倍希釈、展着剤使用
・黒星病、うどんこ病、褐斑病、モニリア病について、防除効果が認められた。
・赤星病、斑点落葉病、炭疽病については、防除効果が認められない。

※(参考リンク)りんごの各種病害に対する食酢の防除効果 

(イネ催芽処理) 温湯浸漬+食酢浸漬処理 (酸度4.2%)40倍希釈
・温湯浸漬処理だけでは抑制できにくい、褐条病、もみ枯細菌病、苗立枯細菌病に防除効果が認められた。

※(参考リンク)温湯浸漬と催芽時食酢処理を組み合わせたイネ種子伝染性病害防除

芝草 食酢(酸度3%)100倍希釈

・ラージパッチ(糸状菌病害による枯れ込み)の抑制効果が認められた。
・対象区に比べ葉色がはるかに濃くなる効果が見られた。
・夏季の高温少雨による葉焼けによる被害の軽減、早期回復が見られた。
・冬季の休眠に入る時期が遅く、12月中旬まで緑色を保った。
・対象区に比べ、優れた根群発達(根張り)が確認された。
・薬害は認められなかった。

※(参考リンク)食酢による芝草病害の防除

シクラメン 食酢(酸度4.2%)30倍希釈浸漬10分
・シクラメン葉腐細菌病に対する防除効果を確認した

※(参考リンク)シクラメン葉腐細菌病対策技術の開発

防除効果よりも実は、植物活性作用が強い酢酸の効果

先に上げた芝草の論文にも記載がありますが、食酢を施用すると、明らかに根張りがよくなる現象が確認できます。このことは、酢酸が根から吸収され、光合成産物である「ブドウ糖」の代わりをしてくれるために、根でのアミノ酸同化が促進されるためと考えられます。

酢酸は、いわゆる水溶性炭水化物の代表です。

植物の特長は、光合成をおこない、炭水化物、つまり糖類を作る能力です。日照条件がよかったり、栄養状態が良く光合成をたくさんできるほど、糖類を多く作り、植物は強く、健康に育ちます。そして、それは、作物の収量や品質に直結することでもあります。

その炭水化物を、根から吸収することができれば、植物の光合成不足を補完できることになるとおもいませんか?

そうです。これは非常に鋭い観点で、植物生理学ではこの問題がすでに検証されています。

実は、植物は土壌中の堆肥などの有機物が分解される過程で出てくる『酢酸』を多く吸収していることが分かっています。堆肥に含まれるセルロースなどの有機物は、分解されると『酢酸』に変化して、植物や微生物に利用されているのです。

ある研究によると、堆肥を施用すると、その堆肥に含まれる炭水化物が、水田の場合で2%程度、畑の場合では10%強も、植物に吸収されていることが分かりました。これは、驚くべきことです。堆肥を施用することで、植物の生育がより強くなることの理由の一つだったわけです。

植物の体内で働くホルモンとして有名な植物ホルモンの一つに、オーキシンがあります。オーキシンの働きを持つ物質は、様々なものが見つかっていますが、その中のもっとも有名なものが「インドール3酢酸」です。これは特殊な化合物ですが、その中に酢酸が含まれているのも、決して偶然ではないと思います。酢酸には、植物を活性化するシグナルの様な働きもあるようです。

根への糖類供給が不足する時期がタイミング

酢酸の化学式は、C2H4O2であり、これはブドウ糖C6H12O6の、ちょうど1/3に当たります。つまり、酢酸とブドウ糖は、非常に類似した物質ということです。植物は、葉の葉緑素で生成したブドウ糖を原料に、細胞を作ったり、セルロールやリグニンなどの繊維質を作ったり、または作物の『甘さ』を作ったりしています。ですから、ブドウ糖が植物の健全な生育にとって最も重要なキーファクターであることは、容易に理解できると思います。

ご存じの通りブドウ糖は、主に葉の中にある葉緑体というところで光合成が行われ、生成されます。空気中の二酸化炭素を、ブドウ糖に変換する働きから、このことを「炭素固定」と言ったりします。

さて、光合成により生成したブドウ糖を、植物はどのように活用しているのかが植物生理を理解する上でのポイントです。ブドウ糖の多くは、一旦細胞の中にデンプンとして貯蔵されます。小学校の理科の実験で、ヨウ素を使って、光合成している場所ででんぷんが溜まっていることを確認したことがある方は多いと思います。

そのデンプンは、夜になり光合成が低下すると、分解されてブドウ糖になります。それが、師管という管を通って、生長点や根や、果実へ運搬されることになります。

特にみかんやリンゴ、ブドウや、トマトやイチゴなどの果実を生産する作物では、植物は子孫へ栄養を多く渡すため、果実にブドウ糖を多く運ぶようになります。果実肥大期には、果実の方がブドウ糖を引っ張る力が強くなり、その分、根へのブドウ糖の転流が少なくなります。

実は、この現象が、成り疲れや、青枯病などの土壌病害の原因の一つです。果実がぎっしり実ったとき、根へのブドウ糖の供給が不足し、発根が悪くなったり、根の繊維がボロボロになって防御機能が低下するんですね。

トマトの青枯病やナスの半身萎凋病が、ちょうど着果負担がかかり始めたころに激発することがあるのは、そのような理由があるわけです。

病気にならなくても、根の活力が低下するだけで、肥料分の吸収やミネラルの吸収は低下し、これが新しい生長点の栄養不足に直結します。こうやって、成り疲れという現象になるわけです。

また、気温が高くなると、ブドウ糖は呼吸によって消費されるため、植物は、夏になると根の伸長が停滞します。ブドウ糖が不足し、新たな細胞を作れないためです。夏場にホウレンソウなどの栽培が難しくなったり、トマトの着果が難しくなるのは、このような理由があります。

ですから、このような時、ブドウ糖の代わりの働きをしてくれる「酢酸」の存在は、非常に大きいのです。酢酸を根に効かせたり、葉に効かせたりするのは、どこにブドウ糖が不足しているかを考えながらやると良いと思われます。

非常にシンプルに言い換えれば、酢酸は光合成不足を補完してくれるものです。日照不足や、雨の多い季節に、光合成の不足を補うように使用する方法は、大変お勧めです。

本商品を潅水した翌朝、植物が生き生きと勢いを取り戻している姿に感動することと思います。

リン酸・カルシウムの栄養吸収を促進する酢酸の作用

植物にとって、リン酸やカルシウムは、非常に重要な栄養であることはご存じのことと思います。栽培作物の場合、リン酸やカルシウムが効いていない野菜や果物は、品質が悪く、腐れやすく、そして美味しくないのです。

植物は、このリン酸やカルシウム、その他のミネラル類を根から吸収するために、根から「根酸」とよばれる有機酸を分泌しています。その成分は、クエン酸であったり、リンゴ酸であったりするのですが、その有機酸を分泌するために、非常に大きなエネルギーと糖類を消耗しています。

実は、酢酸を潅水することは、この根酸の代わりとなり、植物の栄養吸収を促進し、かつエネルギーや糖類の消耗を大きく節約する技術となります。

皆さんは、盛夏期には夜温が下がらず、植物に疲労がたまっていく現象を見られたことがあると思います。先述の通り、トマトやナスなどが高温になると、花が落ちて、実がつかなくなる現象も、この一種ですし、ホウレンソウや小松菜が、日に日に弱り、枯れていくのも同じです。

どちらも、高温により光合成による糖の生成量よりも、呼吸による糖の消費量が多く、糖が不足するために、結実や、セルロースの生成ができず、うまく生育ができないわけです。

このようにブドウ糖が不足すると、当然のことながら、根から分泌される「根酸」も不足します。こうなると、リン酸やカルシウムの吸収が滞り、果実の品質が低下することになります。

前述の様な猛暑、高温期、また育苗期や収穫期、徒長しやすい、美味しくない、甘くない、活力がない、根張りが悪い、肥料が効いていない、腐れやすいなどの問題がある方は、ぜひ本商品をお試しください。

ジャスモン酸誘導による高温・乾燥耐性

近年では、酢酸の新たな働きが発見されました。酢酸を与えることによって、植物が乾燥や高温に強くなったのです。そのような働きは、他の有機酸、たとえばクエン酸や乳酸、酪酸、ギ酸などにもみられない、非常に特異な現象でした。

詳しくそのメカニズムを調べてみると、植物ホルモン様物質の「ジャスモン酸」というものが、酢酸により誘導されていることが分かりました。大変興味深い研究です。

ジャスモン酸は、果実の熟化や老化促進、休眠打破などを誘導したり、傷害などのストレスに対応して合成されることからエチレンやアブシジン酸、サリチル酸などと同様に環境ストレスへの耐性誘導ホルモンとして知られています。

そのジャスモン酸が、乾燥や高温に対する耐性を高めるために働くため、酢酸を与えると、環境耐性が非常に高まるという事が分かったわけです。夏場に作る作物や、みかんなど乾燥させて果実を仕上げるような作物では、この原理を利用して栽培すると、高品質、多収穫へ近づくことができると思います。

(参考)植物に酢酸を与えると乾燥に強くなるメカニズムを発見
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20170627/index.html

硝酸態窒素の消化、アミノ酸同化サイクルを回す

窒素が効いて葉が濃い緑色をしている植物に、酢酸や木酢液などを散布したり、潅水したりすると、葉色がさっとさめる現象が見られます。これは、酢酸が吸収され、ブドウ糖の代わりをすることで、窒素が消化され、アミノ酸やたんぱく質が合成されている現象と理解することができます。

酢酸には、そのような作用があるために、栄養生長から生殖生長への交代を促す使い方もできます。

また、栄養生長期や果実肥大期に、アミノ酸資材の「糖力アップ」(葉面散布の場合は「特濃糖力アップ」)と混用して使用するのも良いと思います。窒素の消化を促しながら、細胞分裂に必要なエネルギー、栄養を急速にチャージすることができます。

また、アミノ酸やたんぱく質の合成時に必要な、ミネラル資材、微量要素資材との併用も、効果的と思います。キレート微量要素資材の「マジ鉄」との混用や、本格にがりとの混用は、強くたくましい細胞の生産に効果的に働くと考えられます。

特に光合成が低下するような時期に、光合成の補助として、栄養補給の加速剤として酢酸を使用してみてはいかがでしょうか。

使用方法

使用方法 潅水 週1回程度
 (栄養生長)300~1000倍希釈
 (生殖生長)150~500倍希釈
 (根系回復)100~150倍希釈

葉面散布 週1回程度
 (新芽・軟弱野菜)1000倍希釈
 (通常管理)300~500倍希釈
 (病害対策)150~300倍希釈

除草剤
 (イネ科植物)原液~1.5倍希釈
 (双子葉植物)3~15倍希釈
 ※雑草によっては展着剤使用
使用時期 発根期、日照不足、病害時、その他生育中全般
使用頻度(標準)および回数 週1~2回程度
注意事項 ・飲用、食用も可能です。
・小児の手の届かない場所に保管してください。
・取り扱う場合は、必ずゴーグルを着用し、目に入った場合は即座に水で洗い流し、痛みがある場合は医師にご相談ください。
・直接においを嗅がないでください。
・銅剤などアルカリ性資材との混用はできません。
・サンビオティック資材との混用は可能ですが、菌力アップとの混用時は、1500倍希釈以上でご利用ください。(殺菌作用があるため)
・高温や新葉展開時、また他の液剤との混用、初めてのご利用の際は、薄めにご使用ください。

用途

病害予防 葉または土壌病害全般の予防、発生軽減
その他 ワックス層の発達、作物の病害虫抵抗力向上、生殖生長促進、果実の糖度や食味の向上、根菜類の肥大・収量増、日持ち・貯蔵性の向上、乾燥・高温耐性の向上、成り疲れ防止、その他の生理障害の予防など

適用作物

果菜類 トマト、キュウリ、ナス、イチゴ、ピーマン、スイカ、カボチャ、ゴーヤなど
豆類 インゲン、キヌサヤ、スナップ、大豆、小豆など
根菜類 ゴボウ、大根、ニンジン、サトイモ、ジャガイモ、生姜など
茎葉菜類 アスパラガス、ホウレンソウ、レタス、キャベツ、ブロッコリー、タマネギ、ネギ、ニンニクなど
花卉類、ハーブ類 バラ、菊、カーネーション、ストック、トルコキキョウ、ミント、シソ、バジルなど
果樹 ミカン、雑柑、ブドウ、梨、リンゴ、柿、桃、マンゴー、パッションフルーツ、キウイ、ブルーベリーなど
水田 稲、レンコン、水芋、ワサビ、イグサなど